雨の中、基礎配筋検査を行いました。
様々な径の鉄筋による、力学的な合理性のみを追求した美しい光景です。鉄筋工事担当者もかなりの腕前でした。この光景がコンクリートを打ち込んで見えなくなってしまうことが残念です。
検査では、設計どおりに鉄筋が配置されているかばかりでなく、再度建築の力の流れをイメージし、細かな手直しを行ってゆきます。この現場での一つ一つの積み重ねが建築の性能を担保してゆきます。
この現場は閑静な住宅街で、関係法規もかなり厳しい地域に計画されています。2つの前面道路による道路斜線制限(それも2項道路に私道)、高度斜線、北側斜線制限、絶対高さ制限、日影規制・・・、地区計画に景観規制・・・。うんざりするような条件の中、いかに最大限の延べ床面積と快適な空間、そして合理的で美しい建築の実現をテーマとしています。
僕はどちらかといえば・・・、ほんとにどちらかというとマゾヒステックなところがありそうなので・・・、このような過分な条件や規制の中での仕事は嫌いではありません。むしろ嬉々としてたかもしれません・・・。
そんな、難しい敷地のなかでどこまでの空間と建築が実現できるか楽しみです。