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スピーカー

新しいスピーカーを手に入れた。

親族の一人が製作したものだ。今までも自宅には5.1サラウンドを設置している。中古品のスピーカーを散々吟味してローコストでも最高の性能を備えるよう組んだものでこちらも親族の手になるものだ。

いわく・・・映画館やスタジオではないのだから性能的にはこれで十分だということらしい。特にある程度のアンプさえ設置すれば音のクオリティはスピーカー次第だということだ。もともと電気関係のエンジニアだったのでその辺のことには一家言ある、らしい。
今回のスピーカーはフロント用で、高さが1mくらいのものだ。材質は安価なMDF板で見たところそこそこの仕上がりではある。だが、中身がすごい。スピーカー自体もどちらかというえば量産品ではあるが、スピーカーの本体の内部に音の通り道が複雑に組み合わされている。

いわく、スピーカーは前面にだけ音を発するのではなく、裏にも音が漏れる。このもれた音との位相と前面に発せられた音の位相を限りなく一致させることが音響として重要であり、その位相尾そろえるための工夫がスピーカーの内部に音の通り道としてに施されているとの事だ。また、スピーカー自信の振動や、設置面での床との共振を軽減するため、スピーカーは4隅のパチンコだまによってのみ自立されている。つまり床との設置面積は数ミリ平米・・・、詰めの先ほどである。こんなローテクをくししたスピーカー・・・、

いわく、既製品の同程度の性能のものより一桁万円少ないコストでできているということらしい。実際は数万円である。

しかし音は最高であった。音とはまさに時にリテラルに空気の振動だと改めて気がつかせてくれる。特にロストロボービッチのバッハが最高であった。
親族の趣味は音楽であるばかりでなく、それはほとんど音に集中しているようだ。例えば、ベートーベンのピアノソナタ、演奏はホロヴィッツ・・・、とここまではよいのだが、スタジオはどこで何年代で、エンジニアだれそれ・・・、見たいな感じ。こちらとしては後半はもうどうでもよい。とくに造られすぎた音はお気に召さないらしい。特にJPOPのエフェクト感は最悪らしい。音はアナログナ楽器で発せられた音を臨場感をもって再現できるかということらしい。この再現性ということが音楽としての音らしい。どこか矛盾を感じないでもないが・・・。

ほかにも、ルービンシュタインのベートーベン、マイルスデイビスの何とか・・・、挙句の果てには映画は見ないのに、映画タイタニックのサウンドトラックの愛のテーマなどなど・・・。正直、会話はかみ合うことは少ないが、奥の深い世界だ。
そういえば、昔お世話になった施主で、念願のホームシアターを設置した住宅での出来事。

はれて引渡しの済んだ後、施主と僕ははおもむろにホームシアターのスイッチを入れトップガンのDVDをスタートした。これは僕からの竣工のプレゼント。二人で、これがやりたかった・・・、とジェットエンジンの音に耳鳴りを覚えつつ嬉々として音を聞いていた。いまだにトップガンのストーリーは解らないが、音と映像だけは最高だ。