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チムニーの現場

久しぶりに、わが敬愛する方が事務所に見えて”チムニーは進んでますか”と聞かれてしまった。

ブログを見ていただいているという事実に嬉しくもあり、ずいぶんと長い間ブログを休んでいることを改めて反省、まづはチムニーの現在です。ずいぶん昔ですが 去年の4月23日にご紹介した建築です。

chemney.jpg

年始早々に上棟し現在は木工事の真っ只中です。
チムニーの頂部を階下から見上げた写真です。
屋根が空から舞い降りてきたような、天井が天空まで手を伸ばすかのような、バチカン、サンピエトロの天蓋が思い出されます。

大げさですって?その通りです!気分はミケランジェロです!!
残念ながら天蓋にフレスコ画はありませんが・・・住宅の隅々まで新鮮な空気がいきわたる風の通り道となります。楽しみにしていてください。

ということでこちらは鋭意現場進行中です。

訪問してくれた人はコンクリートのメーカーの方なのですが,いろいろマニアックでコアなものを薦め、そして教えてくれます。
氏の仕事を表象する言葉がなかなか思いつかなかったのですが、氏の仕事はいわゆる営業職を超越したコンクリートの啓蒙家であると思い至りました。

氏と話をしていて、最近クリスアンダーセンという人が書いたロングテールという本の内容を思いだしました。

大きな量販店にあるような・・・、またはグローバル化による標準化されたいわゆる売れ筋の商品ではなくて、これからはそれぞれ小さなニーズを丁寧に掘り起こしていくような、いわゆるニッチを耕してゆくことによって新しい生産活動を創造すると、そしてそれはパーソナルコンピューターとパーソナルファブリケーションによって実現化されるといった内容だったような(気がします)。

彼はコンクリートといういわば前近代的な産業のど真ん中から、新たな商品や視点を照らそうとしています。コンクリートの可能性、それによる2次製品の拡張性、まさしく托鉢僧のように説き歩く氏を私は心から尊敬しているのです。

最近、これまた、目から鼻に抜ける・・・ということが比喩ではないとおもいしらされるような知人に・・・クリスアンダーセンならばロングテールはいいからメイカーズという新刊を読めとありがたいアドバイスをいただいた。
こちらはまだ途中ですが、できれば両方ともご一読あれ。