地中梁の配筋工事が始まりました。一見乱雑にも見えますが、すべての鉄筋の配置は精密にコントロールされています。
構造として要求される複雑な耐力を、鉄筋の配置を通じて正確にトレース、必要な物は必要な形でアウトプットされ、恣意性がいっさい入り込めない様は用の美学に通じます。
構造、物理、つまりは力の流れを鉄筋の配置を通じて抽象化しているのです。
構造の設計に限らず、外部の環境に対してや建築の使用する側の生活のニーズなどのたくさんの諸条件を、様々な物理的な形に置き換えながら、相対的に最適な解として一つの建築として集約していくこと・・・、この抽象化という作法が建築の設計といえるのかもしれません。
もう少し、鉄筋工事が続きます。