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コーヒー缶のデザイン

今、ある製缶会社からの依頼でコーヒー缶のデザインを進めている。

缶の表面のグラフィックのデザインであれば、少々ためらわれてしまうが、今回は缶の形状そのもののデザイン、つまり、この空間にある一定の容積を持つ3次元の立体物のデザインということ、これこそは建築家の仕事ということで早々に合点した。

僕はまったく怠惰なランナーにもかかわらずナイキのシューズを愛用している。もうかれこれ5代目にもなろうか・・・。まったくもってという感じだが、なにわともあれナイキだ。あの側面跳ね上がったシルエットのシューズをはくだけで、颯爽と走る自分の姿が容易にイメージできる、いや、最近では靴箱の前でシューズを眺めているだけで一汗かいたような気分になる。
よいデザインとは、何かを上手にオブラートに包み隠し、自分を何者かに昇華させたイメージを上手に発露させる事ができるものなのかもしれない。

そこで今回の缶のデザイン。見ているだけでむせぶような香りたつコーヒーとともに、隣の素敵な女性に、ひとつどうって、気軽にアプローチできるようなデザイン。

担当者はこれを実現するにはハードルが多すぎると言っていたが、できれば驚愕ものだとやる気満々。いつか店頭に並ぶ日を楽しみにしている。