南西には海 北西には富士山を望む傾斜地にゲストハウスが竣工しました。
設計当初施主から、眺望を生かした非日常的な空間。そして海外からの客人を招く機会が多いので和風のイメージを大事にしつつも現代的な空間とするようにと明快な指示がありました。
強烈な西日を避けるような3つの屋根と深い軒が連なる建築です。主には企業のゲストハウスとして使用される為、様々な用途の部屋が用意されています。
中央の大屋根の下がリビング空間です。西側には眺望に向かって大きく開かれ、北側には施主自身がデザインした坪庭空間です。
ヒメシャラとモミジが植えてあります。両サイドは柱は設けず、サッシュなどの要素を最小限に抑え、外部空間がダイレクトに内部に干渉してくるような気持ちのよい空間となっています。
また、主にこの空間にはホームオートメーションをかませることによりブラインドからルートロンによる照明の調光、AV機器、空調、セキュリティまでを一括でコントロールできるようになっています。
ダイニングルームです。キッチンはターコイズブルーに染色された楢の突き板です。ワインセラー コーヒーメーカー 冷蔵庫などすべてビルとインしています。カウンタートップは床材とそろえたライムストーンです。設計時、施主の指示があったときには正直、奇抜な色かと思いましたが・・・家具とあわせて素敵なインテリアにまとまっています。
施主が特にこだわった古材を使用した囲炉裏室です。材料も長野の古民家から調達しています。囲炉裏の框 自在鉤などすべて施主さんとどこからか探してきました。
150インチのスクリーンを設置したシアタールームです。こちらはインストーラーというシアター機器をセッティングする専門家に納めていただきました。
試運転では3Dでアバターを何度も見させていただきました。なぜアバターなのかと・・・、正直気持ち悪くなってしまいましたが・・・、最高の音響と映像環境です。
玄関ホールです。西に広がる絶景を取り込んでいます。什器は中国のアンティーク家具を施主がセレクトしています。おくにはフランクロイドライトの照明です。よい趣味です。
茶室です。ゲストハウスですから茶室が最も重要だという強い希望が当初からありました。この茶室は現場監督自らがデザインし力技にてまとめてくれました。
もう一つの茶室です。こちらは庭の景色を楽しむための空間です。実際、この部屋が一番居心地がよいと私は思っています。
屋外の庭園空間です。こちらはランドスケープデザイナーがまとめています。施主から出ていたさまざまなリクエストを丁寧にまとめています。
これから季節の移り変わりが楽しみです。
庭空間から直接出入りができるバスルームです。