長野への古民家探訪の続きです。
古民家の解体された各部材は長野県内はもとより、富山や新潟県からやってきているようです。残念なことに新潟の中越地震で倒壊してしまった材料も含まれているようです。僕の母親の大阪の実家も江戸時代から建っている町屋だったのですが神戸の大震災で倒壊してしまい、残念な思い出となっています。そんなことを思いながら、その材料たちが何とか息を吹き返してもらえたらと願わずに入られません。
古材はスギやヒノキはもとより、ケヤキやクリなど今では到底手に入らないような大断面の材料が多数あります。材料にも魂が宿っているかのようにすさまじいオーラを感じます。こんな材料をうまく再生しながら利用できたら・・・。
途中、見させていただいた蔵の内部です。なんと、上がって下がる登り梁が一つの湾曲した松材にて構成されています。まさにワンピースのシームレスのモノコック構造です。
とかく僕はシームレスとか、モノコック、ワンピースというイメージにかなり惹かれています。たとえば飛行機、F1マシーンのような、構造体と形状、仕上げが一体化したようなシームレスなモノコック構造・・・、建築には到底追いつきませんが、そんなイメージは大事にしたいと思っています。
ちなみに、長野県での想定される最大積雪量は3mくらいでしょうか。そうすれば積雪による屋根にかかる加重は1�当たり900kg・・・2�に車が一台といったところでしょうか・・・、かなり激しいですね。
そしてこの構造はすばらしい。ちなみにこの上に断熱層として、土が5〜60センチは乗っているそうです。