「大社の杜みしま三期プロジェクト」 にて制作しました、人工大理石(デュポン™コーリアン®)による壁面看板が、MRC・デュポン(株)のニュースペーパーに掲載されました。
その看板工事のご紹介です。
大社の杜 みしま http://taishanomori.jp/
MRC・デュポン(株) http://www.dupont-corian.net/
協同設計者 羽切建築設計事務所 http://hakiri-a.com/
デュポン™コーリアン®は、自然素材のデメリットを科学的に解消し、あたたかさ・柔らかさ・深みのあるナチュラルな質感を持たせた人工大理石。天然の鉱物質を主体に、樹脂の中でも特にすぐれたMMA(メチルメタアクリレート)樹脂を科学的に融合させたメタクリル樹脂強化無機材です。
光を透過する素材であり、なんといっても継ぎ目の目立たないシームレス加工に魅力を感じ、今回の建物の一部に設置する ” 看板 ”の素材 として採用を決めました。
とは言え、高さ3600㎜ 幅1500㎜の人工大理石による看板。重さは約200㎏。しかも設置場所は雨風さらされる外部です。デュポン社へ問い合わせると、実績はないが、良い加工業者さんがあると、株式会社エイペクスさんをご紹介いただきました。
(株)エイペクス http://members.jcom.home.ne.jp/apex1/
チャレンジ精神旺盛な社長が気持ちよく引き受けてくださり、プロジェクトは進めることができました。図面検討、モックアップの制作もさることながら、埼玉の工場にて完成品を組み立て最終的な光の透過性などのチェック。その段階で光の透過性に私自身納得ができず、(点灯時、コーリアン板を支える下地材の影が顕著に映ってしまう。)下地材を再度修正することに。設置工事は数日後。
点灯も無事行い、あとは荷積みの状況。こんな場面での判断は本当に悩む。嫌悪感を抱かれることを承知で修正を申し出るのと同時に、社長自身も納得されていなかったようで、修正案のスケッチをさらりと描いていただいた。工場内はそれぞれの持ち場で慌ただしく作業が開始される。目頭が熱くなる瞬間です。
メンテナンス用にLED照明をサイドより引き出せるようにとのアイディアは
協同設計者、羽切氏によるもの。微調整を重ねこちらも大成功です。
設置工事は看板工事のエキスパート、(株)微助人さん。
(株)微助人 http://www.be-squett.com/
これほど大きな面積の板にかかる、風圧力にどう対応するのか?
下地を頑固に作ればその影が顕著に見えてしまう。
” 面 ” でなく”点 ”で支えるアクリル棒のアイディアは微助人、野口社長によるもの。
その棒の端部を鉛筆形状のように尖らせ、コーリアン板へ接触する面積を少なくすれば、より影もでないのでは?
と建設会社の設計者さん。多くの知恵が詰まった看板です。
コの字型に制作されたコーリアン板を、建物 ” 壁 ” へお弁当箱のふたをかぶせるように・・・
クリアランスは数ミリ。本当に計算どうりいくだろうか。私はその場で祈ることしかできない。
微助人、職人さん方の、あうんの連携プレーはあざやかでした。
点灯の瞬間。感激と同時に無事に工事を終えられたことの安堵感でしばらく現場に立ちすくむ始末。
今回もまた本当に多くの ” 手 ” により1つのプロジェクトを終えることができました。
一人では到底たどり着かないエンディングに、チームで仕事をすることの素晴らしさを感じています。
私は・・・そんなエキスパートな職人さん方が、作ってみたい!とのめりこんでいただけるような
そんな設計を今後も心掛けたいと思うのです。なかなか難しいですね。
建物詳細は2015年4月のブログにて。ぜひご覧ください。
以下竣工写真は、八雲いつか様撮影です。
株式会社 めくるめく Atelier MESCOULEURSMESCOURBES
http://amcmc.exblog.jp/
三嶋の街に活気を!皆で集える場所を!
街を愛する人々の思いが1つの形になりました。様々なイベントに利用されている杜のプラザ。回遊性のある路地裏空間。雨の日も安心して使える大屋根のある杜のテラス、人々を優しく出迎える優しい灯り。
機会がありましたら是非ぜひ足をお運びください。