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チークの玄関扉

住宅の玄関扉は、木材、鉄、アルミなどの材料で製作することが多いですが、今回はチーク材を使った木製扉の製作です。

オーナー様と材木選びに新木場の材木店を訪れました。
水中貯木場に直結した倉庫には、ところせましと様々な樹種の板が積み上げられており、1枚1枚木の種類や説明を聞いているだけでワクワクします。

そのなかで、親方が倉庫の奥の方から1枚の古木を出してきくれ、「玄関扉ならこれだ!。」と目を輝かせていた。
ミャンマーからやってきた「チーク」です。

チーク材は堅く強靭で、天然の油成分があり耐久性に優れ水にも強い。よく乾燥させた場合は伸縮率が小さく、建築材料としては家具や床材に使われます。薄くスライスして突き板の表面材にも用いられます。

 

後日建具制作工場を訪れ、木どりの確認(丸太から8mm程度にスライスされた、ひき板の確認です)をしてきました。
チークの木目の美しさに圧倒されるとともに、手触りは天然の油成分がしっかりと感じられ、しっとりと人肌のような柔らかさです。

スライスされた板ではありますが、木材の「反り」をおさえるための工夫は熟練の職人さんの丁寧な手仕事にゆだねられます。その「反り」を最小限にするため、扉の下地は鉄でくむこともありますが、今回は下地もすべて「木」です。

多くの人の手による愛情のこもった玄関扉の完成が楽しみです。

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