崖地での建築は改めて難しい事を経験しました。

週末住宅建築のため求めた土地。海を望む景観は素晴らしい敷地です。
道路との高低差による土工事の負担の大きさ、狭小敷地の為、必要な鋼管杭施工の厳しさ。

一般的な建築工事費、経験値から算出して施主さんへご提示していました、概算の工事費を
大幅に上回る見積書を、幾度か工務店さんに頂いた。
建築工事費の正確な工事費算出のためには、ある程度の計画図面が必須となります。
提出した計画図は、どれほどになっただろうか。

途中、心がおれそうな事もありましたが、
この建築空間の特等席から、なかなか離れようとしない施主さんを見て
全ての苦労は吹き飛んでしまう。
この瞬間のために仕事をさせて頂いているのだと、強く思います。

この週末住宅では、一般的な壁掛けルームエアコンを
床下（暖房用）と小屋裏（冷房用）に設置し、各フロアーに空調スリットを設けることで、
全館空調の計画とする試みをしています。
本来は”ダクト”を壁内などに設置して、空気を送りますが
冷気は下へ、暖気は上へ、、を利用して空調計画をしています。
気密、断熱には気を使いつつも、空調機から送られる空気の流れのコントロールはできていなく、
住まいながら、データを取りながら、改善計画も視野に入れての試みです。