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かるがも藤沢クリニック 小児科

小児科さん、テナント工事の紹介です。

http://karugamo-fujisawa.com/

赤ちゃん、乳幼児、お子様にとって「病院」は決して楽しい場所ではないけれど、
もう一度行ってみたい! 病院て怖いところではない!と思われるクリニックにしたい。
そんなコンセプトを頂きプロジェクトはスタートしました。
特に予防接種の時など、嫌がる子供を何とかなだめ連れていく苦労は自分自身の経験とかさなり、いつも以上に気持ちが入りました。

藤沢駅近く、4階建のビルの4階に位置します。テナント工事ですので、建物形状から印象的に・・とはいきません。
清潔感とともに、家庭的な雰囲気を演出する試みとして、室内に「おうち」をつくりたい。と医院長先生からのリクエストです。

空間イメージ、そしてクリニックの方向性、考え方、短時間の打ち合わせで、熱い思いを多く語っていただき、同時に素敵な空間のイメージスケッチもたくさんいただきました。
当方の仕事は・・・その頂いたスケッチを丁寧に図面化し、材料をセレクトし、職人さんたちと相談し、、そんな感じです。

考えを重ねて整理し、何を目的とするのか、理論だて、計画が研ぎ澄まされると、物事はほぼ8割完成させることができるのだと改めて教えていただきました。
「建築家ですね。」って思わずつぶやいていました。
医院長先生が小児科医を目指したころから、きっと心の片隅に描いていた「小児科クリニック」に対する熱い考え、思い。
少しでもお手伝いできていたらなと思います。

患者さんへの医療の提供と同時に、かるがも藤沢クリニックさんでは子育て中の女性医師に院内託児を設けることで、子供が小さい時期でもキャリアが継続できる職場作りを理念としています。
診察時に「そうなんですよ、先生。先生もそう思いますか?先生だったらどうしますか?」なんて会話が自然と想像されます。
患者さん家族と先生の、そんな関係性が築いていけるクリニックです。

「少しずつ、みんながそれぞれできる範囲で働いて、補い合っていければいいんだよ。僕ももう一人では厳しい年齢だからね。」
昨今、女性の結婚、出産、育児、介護等による社会復帰の厳しさが大きなテーマとなっているなか、そんなことをさらりとおっしゃる理事長のお人柄にも引き込まれました。言うことは簡単ですが、すでに別のクリニックで実行されている。
私自身、迷うことなく仕事に集中させていただきました。ありがとうございます。

そして短い工期のなか、きっちり丁寧な仕事をしてくださいました工務店さま、職人さん。ありがとうございました。

待合室ー1よりエントランスを見る。
全体的に木質の材料でまとめ、子供にとって居心地の良い空間をめざしました。
暖房設備は温水パネル式の床暖房を設置していますので、素足で気持ち良く歩けます。

 

待合室ー1.
ぼく、わたしのおうち!
「もう注射なんかへっちゃらさ!」てんて声が聞こえてくるかな。
向かって左手は授乳コーナー、右手はトイレです。

 

エレベーターホールより。
木製の扉と、親子のかるがもがさんが目印です。
ベビーカーはここにおけます。

 

エントランスより。
待合室及び診察ブースを2つに分けています。風邪や感染症のおそれの患者さんは向かって左手、ブルーの扉へご案内。
生まれたての赤ちゃんや風邪症状のない患者さんも安心です。

エントランスより待合室ー1を見る。
保育士さんセレクトの素敵な本が並んでいます。「今日はどれをよもうかな?」

診察室、相談室の扉。
「やさしい先生がまっているよ!」

 

トイレです。
小便器、大便器、オムツ交換台、ベビーチェア、大きな手洗い。フルスペック!
兄弟姉妹みんな一緒に入れて安心です。防音性能も高めた壁にしています。

 

 

診療とは別に「ベビークラス」「母乳育児相談室」「おひさま相談室」各テーマごと、ご両親とともに勉強会をしています。
お母さんお父さん同士の交流、正確な知識情報の伝達とともに、診療時間内ではお話ししきれないことなどの育児相談にも力をいれています。
子育てについて悩みの尽きないご両親にとって、こういった試みは頼りになると思います。パパさん方の真剣な眼差しも印象的でした。
「まさに開かれた医療!」です。ご近所だったらな。。。

子育て中の医師やスタッフさんも多く勤務しています。
「子育てをしている立場として、みなさんと子育ての悩みなどを共有していきたいと思います。」
と頼もしいです。

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