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進化する大社の杜

ご報告が遅くなりましたが、「大社の杜 みしま」が昨年末に、 静岡県景観賞 まちなみ部門 最優秀賞を受賞いたしました。

http://taishanomori.jp/

施設がオープンして1年の頃、このような賞を頂けたことは関係者皆様と共に感謝の思いと喜びでいっぱいです。

何より三島の街にさらなる活気があふれます。

そして ” 大社の杜みしま ” がさらに進化! いたします。現況敷地南側に新店舗の誕生です。より回遊性のある大社の杜となります。
受賞の知らせを頂いたとき、新店舗は着工目前でした。少しの???  プレッシャーと、プロジェクトを後押ししてくださる力を頂きました。

現在の大社の杜敷地は間口も狭く、三島大社側からの認知をどう考えるか?がひとつのテーマでした。
新店舗敷地は南側隣地に対して大きく開け、通称下田街道側からは、建物の全体が望める敷地です。

伊豆への玄関口である下田街道と、東海道の交差点に位置する場所。箱根越えの旅人や伊豆へ向かう人々で賑わい、そして同時にひと時の休息の場であった三島宿。そんな歴史に思いを馳せ・・・

三島の街の玄関口としての建物。老若男女すべての人々を優しく内包するおおらかなデザイン。
それでありながら建物自身が、圧倒的迫力で語りかけてくるような。
「おいで!おいで!ちょっと一息していかないかい?。」なんて声が聞こえてくるような。
そんな  ” ゲートとしての建築 ” をめざしています。

 

オーナーさんからいただいたリクエストは・・・雨の日でも気兼ねなく来訪いただける、大屋根のあるテラスです。

敷地の広さを考え、必要な路地以外はすべて店舗・・・などというような経済性を第一に考えるのではなく、、、

”人が集まり賑わいの創出!の場であること”   Ⅰ期プロジェクトより一貫したコンセプトを貫き通される、オーナー様の強い意志、三島の街の未来、遠い将来を見据える強く暖かい眼差しに後押しされ、ぶれることなくプロジェクトが進行しております。

Ⅰ期工事からの建物コンセプトである、どこかで見たことがあるような既視感、親密感・・・しかし実際は高度な技術によって裏打ちされているというような、そんな構造物としての楽しさを、新プロジェクトでは木造軸組工法とよばれる、日本ではごく一般的な構造方法にて表現しています。

大屋根を支える垂木には単板積層材 ( LVL:Laminated Veneer Lumber ) という材料を使っております。
木材の単板を繊維方向を揃えて積層、接着した木質軸材料であり、木造建築物における高強度・高品質の構造用木質材料です。

テラスの幅 7.3M 奥行5.3Mの大空間をこの垂木と鉄骨で支えている構造です。外部のような内部のような、この大空間テラスはなかなかの迫力です。木材と鉄骨のコラボレーションにより、だれもが見たことのある原風景的な懐かしさと同時に、幅 7.3M、柱のない大屋根による不思議な浮遊感の演出です。

決して広くはない110㎡程度の敷地に ”賑わいの創出” のための演出がギュッとつまっています。
参道をイメージする路地、人類の動力源である”炎”を囲むダイニング、緑化壁、街ゆく人を優しく照らす光壁。そして何より人々を優しく出迎え、三島の街を望む大屋根テラス。
三島の街に活気を!をコンセプトに関係者多くの皆様の思いが融合し、楽しい店舗の誕生です。

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毎回のことながら・・・着工ぎりぎりまで(いや着工しても・・・)様々な変更を繰り返し、工期も気づけば。。。
そんな我々の設計方法を見ぬいている現場監督・・当方の突然の変更依頼にも笑顔で
「そちらのがいいですね~。」と頼もしい限りです。工事はもはや、マジックショーでも見ているような段取りの素晴らしさで、進行中です。

さくらが満開を迎え、「夜桜ガーデン」の夜、美味しいお酒やお食事とともに、笑顔があふれ活気のある大社の杜。
こんな風景が毎日見られるように・・・そんな願いを込め、新店舗の工事にも気合が入ります。
工事はすでに完成目前。建物の全体が望めます。心地よい初夏の風を感じに、ぜひ、ぜひ!足をお運びいただけたら幸いです。

 

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